変わりゆくペットフードの顔 「ミール」の表記が消えた理由
愛するペットの健康を願う飼い主にとって、毎日与える食事の原材料は気になるもの。最近、ペットフードの成分表示を見ていると、以前よく見かけた「●●ミール」という記載が減り、「乾燥●●」といった表記に変わっていることに気づく方もいるのではないでしょうか。例えば、「チキンミール」は「乾燥鶏肉」と表示されるようになったのです。

ミールにも利点はある
「ミール」という言葉の響きから、なんとなく質の低いものを想像してしまう方もいるかもしれませんが、決してそうではありません。ミールは、肉や魚などの動物性タンパク質源を乾燥させ、粉末状にしたもの。水分を飛ばすことで、生の肉よりもタンパク質の含有量を高めることができるという利点があります。まさに、効率的なタンパク質供給源として、長らくペットフードの重要な原材料の一つでした。

高加熱処理による肉そのものとは異なる性質となる
しかし、このミールを製造する過程における「高加熱処理」が、原材料表示の変化の背景にあると考えられます。高熱を加えることで、確かに保存性は高まり、安全な製品づくりには不可欠な工程です。しかし、タンパク質は熱によって変性する性質を持ちます。この「加熱変性」によって、タンパク質の構造が変化し、アミノ酸の一部が変質してしまう可能性があるのです。
もちろん、ペットフードメーカーもこの点を考慮し、栄養価を損なわないよう様々な工夫を凝らしています。しかし、原材料である鶏肉(肉類)そのものと、高加熱処理を経たチキンミール(乾燥鶏肉)とでは、タンパク質の性質が異なることは否めません。
この違いは、ペットの体質によっては無視できない影響を及ぼす可能性があります。例えば、アレミッケの不耐性検査では、鶏肉(肉類)とチキンミール(乾燥鶏肉)は異なる検査項目として扱われるほど、両者は区別されるべきものとしています。
これは、加熱変性によって生じたタンパク質の構造変化が、消化(不良)やアレルギー、不耐性反応が肉類そのものとは異なる原因となり得るからです。
なぜフードメーカーはミール表記を止めはじめた?
では、なぜペットフードメーカーは「ミール」という表記をやめ、「乾燥」というより直接的な表現に切り替えているのでしょうか。その背景には、消費者の安心感を高めたいという意図があると考えられます。「ミール」という言葉が持つ曖昧さや、一部で囁かれるネガティブなイメージを払拭し、より透明性の高い情報開示を目指しているのかもしれません。
「乾燥鶏肉」という表記であれば、鶏肉を乾燥させたものであることがダイレクトに伝わり、消費者はより具体的なイメージを持つことができます。また、加熱処理の程度や、どのような部位を使用しているかといった詳細な情報開示を求める声の高まりも、この変化を後押ししている可能性もあるでしょう。
もちろん、「乾燥」と表記された原材料も、製造過程で加熱処理が行われていることに変わりはありません。しかし、より直接的な表現に変わることで、消費者は原材料そのものの情報をより正確に理解し、自身のペットに合ったフードを選ぶための判断材料とすることができるはずです。
ペットフードの原材料表示は、時代の変化とともに進化しています。今回の「ミール」から「乾燥」への表記の変化は、ペットの健康に対する意識の高まりと、それに応えようとするメーカーの姿勢の表れと言えるでしょう。
愛するペットのために、私たちは常に最新の情報をキャッチし、より良い選択をしていきたいものです。

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